大気中から二酸化炭素を抽出する夢の技術実用化! どんなシステム? コストは? 今後の課題など…

スイスのベンチャー企業が大気中から二酸化炭素を抽出し、販売する商業プラントを稼働させ話題になっています。

そのプラントとはどのようなものなのでしょうか?

またコストや今後の課題はどうなのでしょう?



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概要

二酸化炭素は地球温暖化の原因のひとつとされています。

各国の経済発展によりその排出は年々増え、大きな社会問題となっていますね。

植物は一般に二酸化炭素を吸収することで光合成を行い、酸素を輩出すると言う優れた性質を持っていますが農作物に二酸化炭素を多く与えてやることで作物が大きく早く育つそうです。

その二酸化炭素を大気中から取り出し、農業や飲料に利用する画期的な装置がスイスのベンチャー企業クライムワークスにより開発され、に世界から関心が集まっています。

通常の二酸化炭素発生装置と採取

農業などに使う二酸化炭素発生機は今までもありましたが、あくまで二酸化炭素を新たに発生させるためだけのもので大気中から二酸化炭素を精製するものはありませんでした。

それらの二酸化炭素発生機に至っては灯油やLPガスと言った化石燃料を燃焼させ二酸化炭素を発生させると言う地球温暖化をさらに加速させる装置が使われているのが現状です。

また、工業や食品添加、医薬品など一般に使われている液化炭酸ガスは

「かつては天然ガス中のCO2を採取したり、コークスや他の燃料燃焼ガス中のCO2を採取する方法で行われてきました。現在ではアンモニア工業、石油精製工業、製鉄工業等からの副生炭酸ガスが主なガス源です。ほかにビールやウイスキーの醸造行程からの回収CO2もあります。
これらの粗CO2を回収し、完全に精製・液化します。」

出典;エアウオーター炭酸株式会社

と、副生成物としての二酸化炭素が使われているようなので、そのために物を燃焼させ二酸化炭素を発生させるようなことは現在行われていないようです。

二酸化炭素除去装置

二酸化炭素ガス除去装置は今までもあり、リチュームイオンバッテリーの製造プラントなどに使われています。

原理としては

「吸着剤が二酸化炭素ガスを窒素や他のガスと比べ多量に吸着する性質を利用する」
出典;神鋼エアテック株式会社

と言うことで、吸着剤と言うのはおそらく水酸化ナトリウムが主原料だと推測されます。

水酸化ナトリウムは二酸化炭素と反応し炭酸ナトリウムに変化する性質があり、待機中から二酸化炭素を取り込むことが出来るのだそうです。

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クライムワークス社のシステム

クライムワークスのシステム

出典;CLIMEWORKS

1、大気を強制的に取り込み特殊フィルターに二酸化炭素を吸着させます。

2、吸着した二酸化炭素を取り出すために今度はそのフィルターを100℃近くで加熱。(熱源にはごみ処理施設の廃棄熱を利用。)

3、二酸化炭素抽出。

今までのそうした技術に比べ構造が簡単で比較的ローコストにおさまり、大規模展開しやすく、農業、医療、食品などの顧客を得やすいなどのメリットがある。

今後の課題

クライムワークスのプラント

出典;CLIMEWORKS

大気中から二酸化炭素を抽出する今までの技術より遥かに安いコストで行うことが出来、さらに抽出した二酸化炭素を販売できる潜在的顧客があるとは言え、現在費用の半分はスイス政府から助成を受けているそうです。

如何にこのシステムを普及させコストを抑えて行くかが今後の課題になります。

ただ二酸化炭素削減には世界的、国家的な需要があるため、コストに関してはそれほど深刻な問題ではないように私は考えています。

まとめ

産業のグローバル化に伴い増え続ける二酸化炭素。

自国の経済発展を一番に優先する各国の排出規制の足並みはバラバラ。

地球温暖化に伴う異常気象のみがクローズアップされ、将来に対する不安だけが煽られていますが、地球のためを考え頑張る企業もあることを知り、今回の記事を通じて少し安心させられました。

現在、クライムワークスのシステムで抽出した二酸化炭素を地下に送り石に変える技術も研究されているそうです。

地球の将来は意外と明るいのかもしれませんね!

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